メタボリック症候群と痛風

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メタボリック症候群と関わりが深い病気の一つに痛風があります。痛風とは文字通り「風が吹いただけで痛む」病気で、ある日突然体の一部が激痛に襲われる病気です。この発作は足の親指の付け根に現れることが多く、人によってはひじやひざ、かかとに現れることもあります。発作は短期間、長くて1週間から2週間続き、その後は自然におさまります。しかし発作が起こらなければ治ったということではなく、体内で進行していることもあります。治療をせずに放置しておくと痛風結節や、腎障害、腎不全、尿毒症など、命に関わる病気につながる危険性があります。
痛風は尿酸の代謝異常によって起こります。尿酸の原料は「プリン体」と呼ばれるもので、体内では常にプリン体がつくられている他、ビールなどの食品にもプリン体が含まれています。プリン体を含む食品を食べすぎると、体内で異常にプリン体がつくられることによって尿酸が増加するのです。
痛風の発作を繰り返すとメタボリック症候群や生活習慣病になりやすくなります。ほとんどの生活習慣病は食生活による肥満が原因であることから、痛風の予防としては食べ過ぎないこと、栄養のバランスの摂れた食事をすることが重要です。
尿酸値は近年始まった「特定健診」の中でも検査項目の一つであり、痛風になる可能性を表しています。痛風とまではいかなくても、尿酸値が高い場合には日常生活で食事に十分注意をすることで改善できる場合もあります。

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